嘔気・嘔吐に対す= 427;鍼灸治療

嘔૏= 1;・嘔吐に対する鍼灸&= #27835;療

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　　&= #12288;　　　　　　　　= 288;　　　　　　　　　= ;　清野鍼灸整骨院　&#= 12288;清野充典

臨床を始め= 390;24年目。嘔気・嘔吐&#= 12398;症状で来院する方{= 99;多いという印象を持= っているが、初診時= 2395;嘔気・嘔吐を訴えӚ= 7;人はまだ少ないよう&= #12395;思う。いの一番の= 307;療として鍼灸治療を= ;選択する患者さんの&#= 30151;状・主訴は、いま{= 98;ところ「痛み」、「= 熱」に関するものが= 2411;とんどであろうとச= 2;解している。　

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今回私に与= 360;られた症状は「消化= ;器疾患」と位置づけ&#= 12425;れるが、この分野|= 18;鍼灸治療にとって、= 得意分野であると誰= 2418;が思っているのでӗ= 9;ないだろうか。にも&= #12363;かわらず初診時に= 371;の症状を第１にあげ= ;て来院してくる人は&#= 23569;ない。平成16年７月現在で開業&#= 12375;てから18年半になる。今回&#= 21407;稿依頼を受け、初š= 86;時の一番つらい症状= を対象に検索したと= 2371;ろ、嘔気・嘔吐がߒ= 7;訴の総数は44人であった。（図&#= 65297;参照）この数字をŠ= 11;て我ながら驚いた。= 自分の印象とははる= 2363;に違う。少ない。࢛= 6;気・嘔吐を訴えて来&= #38498;していたのは、再= 739;時であることが調べ= ;て見て分かった。消&#= 21270;器疾患以外の症状(痛み・熱)&#= 12391;来院した患者と、š= 86;療中会話を重ねて行= くうち、患者の鍼灸= 7835;療に対する理解度Ӕ= 4;高くなり、嘔気・嘔&= #21520;症状を呈した時第= 968;番目の医療として鍼= ;灸治療を選択してく&#= 12428;た、というのが当ƀ= 98;の実態である。見方= をかえると、嘔気・= 2036;吐症状に対し、鍼ି= 2;治療を選択した人は&= #30456;当症状が重いか、%= 756;灸治療に強い理解を= ;示した人がそばにい&#= 12383;のであろうと推測{= 77;る。現に若い人は親= の意向が働いている= 2418;のと思われる。（ࢱ= 9;２参照）

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さて、嘔気・嘔吐&#= 30151;状を呈した患者をİ= 46;の前にし、まず考え= ることは、この患者= 2373;んを治療してもよӓ= 6;のだろうかというこ&= #12392;であろう。もちろ= 435;せっかく来院したの= ;だから、何もしない&#= 12431;けにはいかない。{= 56;ざ治療を始めたにし= ても、このまま自分= 2364;最後まで治療を受Ӕ= 9;持ってよいか？検査&= #12434;勧めるべきか？救= 613;医療の手にゆだねる= ;べきか？と思いなが&#= 12425;治療を進めなけれ|= 00;いけない。嘔気・嘔= 吐症状を呈する患者= 2399;女性が多く、男性ӗ= 1;も痩せ型の人が多い&= #12290;（図３参照）体力= 364;余りない印象があり= ;、治療してもよいか&#= 33258;信のない時は特にŰ= 55;い易い。もっとも、= 目の前で嘔吐してい= 2428;ば、そんなことを್= 1;えている余裕はない&= #12364;・・・。

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我々鍼灸師= 399;「東洋医学者」であ= ;る。いくら現代医学&#= 12391;病態を分析してもŹ= 56;灸治療にはつながら= ない。「病名」がつ= 2356;ていればこの患者ӕ= 3;んの症状は重い、病&= #27508;が長いと理解する= 384;けである。鍼灸師が= ;臨床をするためには&#= 12289;東洋医学の思想・ö= 05;考回路で分析できな= ければ鍼灸治療はで= 2365;ないと私は考えてӓ= 6;る。

「東洋医学= 301;は、厳密に言えば中= ;国・韓国・日本とい&#= 12358;東アジア地域に発ű= 48;した学問である。鍼= 灸師は「東アジアの= 4605;想に基づく医学」ӛ= 4;勉強し、鍼灸臨床に&= #30452;結した用語で病態= 434;表現し、鍼灸治療と= ;いう医療を行うべき&#= 12391;あると考える。筆Ň= 73;は、文献史上初めて= 医学専門の書として= 2354;らわされたとされӗ= 0;いる『素問』を理解&= #12377;るためには、『素= 839;』が成立したと考え= ;られている前漢時代&#= 12424;りも以前に書きあ|= 25;わされた文献を研究= し古代中国の思想・= 1746;学を学ぶことが必ව= 1;であると考えている&= #12290;とりわけ陰陽・時&= 291;・数の思想を展開す= ;る『易経』を重要視&#= 12375;ている。

近年、中国= 398;鍼灸医学では、ルソ= ;ーの弁証論を模倣し&#= 20843;綱弁証を用いてい|= 27;。理論を重視する現= 在の中医学は、臨床= 2395;応用しづらい分析ਬ= 1;法を用いているが、&= #38512;陽・虚実・寒熱・"= 920;裏という用語は、中= ;国医学の歴史上重要&#= 12394;概念であり、鍼灸ñ= 07;には不可欠な理論で= あると考える。

2000年にソウルで行わ&#= 12428;た第５回世界鍼灸é= 98;会から、「東洋医学= の学理研究－東洋医= 3398;の根本思想を易の෢= 2;理に求めて－」と題&= #12375;て５年にわたり発"= 920;しているが、ここで= ;「易」についてのこ&#= 12392;は持ち出さず、読Ň= 73;の皆さんがすぐ臨床= に応用できる「病態= 2398;表現方法」試案をӔ= 2;示ししたい。ただ使&= #29992;している用語・思= 819;は「易」に基づいて= ;説明していると理解&#= 12375;ていただきたい。

臨床を行う&= 555;、全身を把握するた= ;めの問診、切診をす&#= 12427;と、情報過多にな|= 26;何を優先してよいか= 迷われることと思う= 2290;患者さんの症状をೖ= 2;く時、今現在「何が&= #12388;らいのか」、「ど= 371;がつらいのか」一つ= ;に絞ることが肝要で&#= 12354;る。沢山の症状をÈ= 06;列しても治療方針は= 立てづらい。幸い今= 2238;は、嘔気・嘔吐がෞ= 6;題なので、的を絞り&= #12420;すい。まず、「今= 520;き気があるのか、な= ;いのか」を問う。あ&#= 12428;ば正常な状態よりĭ= 51;状が表に出でいると= 解釈し「実」、吐き= 7671;がおさまっていたӚ= 5;｢虚｣と表現する。&= #12371;れに伴い、身体が= 491;常に戻ろうとする反= ;応の一つである「熱&#= 12301;を問う。熱があれ|= 00;「陽」、熱が無けれ= ば「陰」の病態を呈= 2375;た身体であると表ங= 4;する。「陰陽」と「&= #34394;実」であらわす「= 151;状」をかけあわせ、= ;「陰虚」「陰実」「&#= 38525;虚」「陽実」とい{= 58;病態表現をする。（= 表１参照）

鍼灸臨床&#= 12395;直結した病態表現

「陰虚」&#= 8230;吐き気・嘔吐がなӔ= 7;、熱がない

「陰実」&#= 8230;吐き気・嘔吐を伴ӓ= 6;、熱がない

「陽虚」&#= 8230;吐き気・嘔吐がなӔ= 7;、熱がある

「陽実」&#= 8230;吐き気・嘔吐を伴ӓ= 6;、熱がある

表１

４つの病態表現に&#= 23550;応した、手技の選ü= 46;、選経、選穴を行え= ば、一定の刺鍼・施= 8792;技術を有するものӗ= 9;、問題なく症状の消&= #22833;を体験することが= 487;能である。

はり・きゅ= 358;治療を選択する際、= ;熱に対しての選択便&#= 21029;を検討する必要は{= 94;い。ただ、臨床経験= が浅い（一概に断定= 2391;きないが臨床経験ᦁ= 9;年未満）先生は、体&= #28201;が３８度を超えた= 739;者へ施灸する場合注= ;意を要する（筆者著&#= 12302;鍼灸 &#= 20107;故防止マニュアル{= 03;P163参照　興仁舎）。&#= 27671;の滞りを解消する{= 95;は鍼治療、気を充実= させ体力をつけるに= 2399;灸治療が適当であӚ= 7;と筆者は認識し、臨&= #24202;を行っている。

「陰虚」の= 149;態は、熱が無く自覚= ;症状を伴わないため&#= 12289;「気」が充実したĥ= 66;態であり、いろいろ= な医療が効を奏する= 0149;態であると考えるӍ= 0;歴史上用いられてき&= #12383;どの鍼灸手技を用= 356;ても効果的であると= ;位置づけている。

「陰実」の= 149;態は、自覚症状を伴= ;いながら熱がないこ&#= 12392;から、病気が潜行{= 75;ている時期であると= 考えられる。内蔵疲= 1172;を考える病態であӚ= 7;ことから、刺鍼した&= #12398;ち、病態の変化を= 880;意深く観察しながら= ;診療を進める必要が&#= 12354;る病態と考える。Ò= 50;鍼後、症状の消失が= 得られるように内蔵= 2398;疲労に応じたいくӖ= 8;かの手技を加える必&= #35201;がある。刺鍼した= 398;ち鍼を放置していて= ;も症状の変化は期待&#= 34180;である。灸治療はz= 89;鍼治療で症状の変化= を起こせない時に用= 2356;る。施灸中病態にࣧ= 3;化が現れるので、治&= #30274;中は患者さんの病= 907;を注視する必要があ= ;る。臨床経験豊富な&#= 20808;生は、最初に灸治Į= 74;を選択するとすぐ効= 果が表れることも多= 2356;。

「陽虚」の= 149;態は、自覚症状を伴= ;わないのに熱がある&#= 29366;態である。「気」{= 64;充実しておらず、体= 力がかなり低下して= 2356;る病態と考える。຿= 6;治療は慎重を要する&= #12290;刺鍼上は微細な刺= 608;が適当である。浅刺= ;・接触鍼もしくは&#= 37756;での施術が効果的{= 91;ある。灸治療も同様= である。艾柱は小さ= 2367;するか温灸・棒灸ӗ= 4;どが効果的である。&= #12371;の病態に「陰虚」= 398;手技を用いても効果= ;は得がたい。技法を&#= 37325;視している先生はĭ= 51;状が変化・悪化する= ことを確認・認識し= 8961;意識にそのような৔= 3;技を選択していない&= #12392;思うが、全く変化= 398;ない先生は、自分の= ;手技を見つめなおさ&#= 12394;ければいけない。

「陽実」の= 149;態は、見たところ明= ;らかに辛そうな患者&#= 12391;ある。一定の体位|= 34;維持することが困難= な場合も少なくない= 2290;鍼治療、灸治療とә= 8;に慎重を要する。た&= #12384;、症状が強く表れ= 390;いる患者は、元に戻= ;る力が強く発揮され&#= 12390;いる時なので、１Þ= 38;目の治療中に症状が= ほとんど消失する可= 3021;性が高い。一穴一ా= 8;丁寧に刺鍼すること&= #12364;大事である。治療= 348;を多く必要とせずに= ;病態が変化するので&#= 12289;置鍼して患者からƂ= 26;れるというような手= 技は選択しないほう= 2364;よい。

以下の点は= 289;臨床成績の向上を検= ;討している先生への&#= 12513;ッセージである。Ź= 56;灸治療の各手技は効= 果を出すために、様= 2293;な方法がある。病঺= 7;にあった治療方法を&= #36984;択すると、病気が= 913;善せず悩んでいた患= ;者さんでもすぐよく&#= 12394;ることが少なくな{= 56;（2003年、2004年の全日本%= 756;灸学会で演題発表）= ;。病態に応じた手技&#= 12398;選択は必要不可欠{= 92;心得えるべきである= 。また、用いる鍼も= 0149;態により選択するӕ= 1;とを検討するとよい&= #12290;例えば、「陽虚」= 398;病態は、強い体力低= ;下があるので、強刺&#= 28608;は好ましくない。{= 99;り術は、細い鍼（お= おむね３番鍼以下）= 2289;やわらかい鍼（金຿= 6;、銀鍼等）を用いる&= #12392;効果的である。紙&= 754;の都合上これ以上細= ;かくご紹介できない&#= 12383;め、鍼灸手技の選Ò= 29;方法等を研究したい= 方は手紙でのやりと= 2426;としたい。

治療する際= 398;考え方に話をすすめ= ;よう。鍼灸治療を行&#= 12358;時、この病名には{= 71;こに鍼をする、ここ= にお灸をするという= 2771;えは、中国医学にӗ= 9;ない。病名は、現代&= #21307;療を行うために必#= 201;な言葉であり、鍼灸= ;治療を行うための指&#= 27161;ではない。また、ĥ= 05;効穴治療という考え= があるが、万能では= 2394;い。治療は「どこӗ= 5;するか」だけではな&= #12367;、「どのようにす= 427;か」が重要である。= ;気の変化を捉えるこ&#= 12392;が治療中最も注意{= 77;べきことである。東= 洋医学では、身体を= 2300;気」の集まりと考Ӕ= 0;る。目に見える万物&= #12398;形を「象・ショウ= 301;（かたどり）と表現= ;している。病気にな&#= 12387;た人の「かたどり{= 01;を「病象」とここで= 表現し、上記病態表= 9694;の総称とする。

「病象」を= 770;定しても、治療中に= ;病態は変化する。ま&#= 12383;、からだを部分的{= 95;捉えると「病象」は= 異なることが分かる= 2290;そのため、治療中ӗ= 9;変化する身体を捉え&= #12394;がら、一穴一穴毎= 300;病象」にあった刺鍼= ;・施灸が必要である&#= 12392;考えている。生命Ë= 07;を捉えるためには、= 細やかな観察が必要= 2391;ある。鍼灸治療はไ= 3;体の変化に対応した&= #26368;適な医療であると= 702;解している。

嘔吐・発熱= 434;伴う患者が代表的に= ;よく反応をあらわす&#= 28857;として、「脾兪」{= 00;胃兪」「意舍」「胃= 倉」がある。左右の= 2076;穴をよく見ると、ߌ= 8;番反応の強い経穴が&= #12354;る。症状が出現し= 390;から２～3日以内であればこ&#= 12371;を治療点とし、前Ű= 48;の病態分析に基づき= 鍼灸治療を行うと問= 8988;なく症状の消失をಇ= 6;験する。４日以上経&= #36942;している患者の場= 512;は、一番反応が強い= ;経穴の、反対側の経&#= 31348;に鍼灸治療を最初{= 95;行う。反応が強く出= ていた経穴の現象が= 8040;失したことを確認ӕ= 5;てから同経穴に鍼灸&= #27835;療を行うと、症状= 399;消失する。上記経穴= ;で消失しがたい時は&#= 12289;次に、「心兪」「Ö= 13;陰兪」「神道」「膏= 肓」の中から一番反= 4540;の強い経穴を選び࠲= 6;し同様に処置すると&= #12424;い。背部に治療点= 434;求めることが困難な= ;場合は、「地機」が&#= 21177;果的である。

筆者が強く= 332;調したいことは、東= ;洋医学に基づく病態&#= 25226;握をし、確実に再Ĩ= 94;できる鍼灸治療を行= ってほしいというこ= 2392;である。鍼灸師はӎ= 0;東洋医学者」である&= #12290;

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