「ズボン編」
ワイシャツとは違い、線をつける・つけない、
線は途中まで・上までなど、デザインは千差万別
デザインに合った仕上げを心がける事がコツです
ズボンのデザインは、本当に多くのパターンがあります
線をつける・つけないはもとより
線をつけるデザインなら、その線は途中で切れているのか
腰の部分までつながっているのか、
すそは折り返しがあるのか・ないのかなど
そのため、「ズボンはこう仕上げれば良い」とは、
一概に言えません
強いて言うなら、「デザインに逆らわない」
というやり方になります
腰周り、特に左右ポケットの入り口付近と、
後ろポケットの上のあたりに、
しわが寄っている場合が多くあります
その場合は、アイロン台を上手く使って、伸ばしてあげましょう
水洗いの場合は、ポケット自体にしわが寄っている場合も多いため、
内側もよく確認しましょう
水洗いのズボンの場合、何度も洗っている内に、
縫い目部分がまず縮んできます
これは糸と生地の収縮率が違う事が原因であり、
生地よりも糸の方が縮みやすいため
大抵の場合は「縫い目に引っ張られるような」縮み方をしています
(=糸の方が大きく縮んでいるため、生地が引っ張られている)
線をつける・つけないに関わらず、縫い目部分が縮んでいたら、
縫い目を引っ張るようにして、伸ばしながらアイロンをかけ、
縮みをなるべく矯正した上で、全体のしわを伸ばすと良いでしょう
その後は、線をつける・つけないによって仕上げも変わります
@線をつけるデザイン
仕上げの際、気を付けるのが、足の内側の縫い目の位置
重ねた際、二つの縫い目がある程度ぴったり合わさるのが普通ですが、
中には、縫い目が全く重ならないズボンもあります
その場合、「縫い目を重ねる事」を優先させて線を付けると、
正面から見て、大きく斜めにカーブしたような線になってしまう事があります
そのため、線をつける際に気を付ける点は、
「線を付けた状態で正面から見て、
まっすぐな線かどうか」です
後ろ(背中側)の線は、
後ろポケットの下あたりまで付けると、
見栄えが良いのですが、デザインにもよります
A線をつけないデザイン
線をつける必要がないため、全体のしわを取るだけです
腰回り、特にポケット口のあたりにしわが寄ります
線をつけるズボンと同様、縫い目の部分が縮んでいたら、
しっかりと伸ばしながらアイロンをかけると良いでしょう
また、ユニクロ等で「コーデュロイパンツ」
という名称で販売している、
生地が厚く波打ったようなデザインのズボンは
アイロンと相性が悪く、
アイロンを押し付けるようにかけると跡が残ります
そのような「アイロンの跡が付きやすい」ズボンは、
基本的に「スチームだけを当てて
(アイロンは当てない)、手で伸ばす」
というやり方が安全です