第一回:クリーニング後の衣類をしまう際の注意点

特に季節の変わり目などに、お預かりした品物をお返しする際、
「これはどうやってしまえばいいのか」といったご質問を受けます

そういった際にいつもお答えしているのが、
「密封状態でずっと置いておくのは、衣類に良くない」という事です

包装する際、完全に乾燥させてから袋詰めする事は困難であるため、
多少ではあるものの内部に水分(湿気)が残り、カビなどの原因となります

ただし、立体包装orたたみ包装で的確な対処が違ってくるので、
いつもお答えしている注意点を、以下にまとめました

◎立体包装

立体包装についてはビニールの下の部分が空いているため、
そのままクローゼットにしまう事が可能です
ビニールは取り外しても問題はありません
ホコリの付着が気になる場合は、そのまま付けておくと良いでしょう

ただし、クローゼットに入れっぱなしにはせず、
定期的に、日光の直接当たらない風通しの良い場所で、
陰干しする事をオススメします

もしカビが付着しているのを見つけた場合、
できるだけ早くクリーニングする事を強くオススメします
時間が経過すると、カビによる変色・脱色のリスクが大きくなります


また、蛍光灯の光やタバコの煙で衣類が変色する事もあるため(白系は特に)
人が生活する空間に出しっぱなし、というのは避けた方が良いでしょう

◎たたみ包装

たたみ包装はお返しした時点で密封状態であるため、
必ず袋から取り出して、収納してください

立体包装と同様、
定期的に風通しの良い場所に出すと良いでしょう

立体包装と違い、重ねて収納する事が多いため、
下の方の衣類の状態が悪くなりがちです

そのため風通しの良い場所に出す際には、
重ねた状態のまま出すよりも、
平な場所に並べて全体に風が当たるようにすると効果的です

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」


常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開していくつもりです

第一回目は、クリーニング後の衣類について