次の日…。

 ペンギンみんなでユーカリの森にコアラちゃんを放しにいったんだ。コアラちゃんはコガタペンギン君の背中にべったりくっついていた。

「ほら!このユーカリの木につかまりなさい!」

ってコガタペンギン君がコアラちゃんにいいつけたんだ。コアラちゃんはいわれたとおりユーカリの木に恐る恐るつかまった。ゆっくりとね。するとすぐに木を登っていった。高く高く…。

「あんなに高いところまで登っていっちゃって…コアラちゃんたら、私めが簡単にいきつけないところにまで、いつのまにかいけるようになってたんですね」

ってコガタペンギン君はコアラちゃんを見上げながらつぶやいた。そして、

「コアラちゃん!コアラちゃんは車なんかにひかれるんじゃありませんよ!!」

って叫んだ!コアラちゃんは、

「お父さんもね!今まで…ありがとう!!」

ってふりむいてこたえてくれたんだ。再びコアラちゃんはユーカリの木を高くてっぺんを目指して登っていったんだ。

「コアラちゃんたら、あんな生意気な口をきくようになっちゃって…どうやら私めは良い父親ではなかったのかもしれませんね…」

ってコガタペンギン君は、昔コアラちゃんが使っていた白い袋をにぎりしめながらしょんぼりしてた。

 

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。コガタペンギン君!キミはりっぱなりっぱなパパだったよ!

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