「シミュレーション占い?“占い”なんですか?私めの運命もスーパーコンユータでぜひ占ってほしいものですよ」

「なにをグダグダいっているの!あんたたちの運命なんかスーパ−コンピュータでシミュレーションするまでもないわ。あんたたちはあたしの手となり足となり、あたしのために働いて一生を終える運命なの!いい、わかった!?」

「そんなバカな!」

コガタペンギン君が運んできたミサイルをL2山にすべて打ち込んだ。L2山の中腹にぽっかり穴があいて、そこから火山ガスが噴き出した。高温の火山ガスは山頂付近の雪や氷をとかした。それからマグマが少し流れ出たんだ。マグマの熱はL2山の麓の氷河をとかした。シル・マーガレット川には雪解け水が集まった。シル・マーガレット川は雪解け水をすべてチャラル海に導いたんだ。おかげでチャラル海は大きかったころの70%にまでに水位が回復したんだよ。これですっかりフンボルトさんのスーパーコンピュータによるシミュレーション占いはよく当たるって評判になった。占い師のスネアーズじいさんだけはあんまりいい顔をしなかったけれど…。

 

おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。チャラル海のキャビアってやっぱりすごくおいしいよ!

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