早春にて・その2


“金髪の青年”が、
「いま、何時ですか?」
と、訊いた。“パイプの青年”は、
「わからないさ。あいにく、ぼくは時計を持っていないんだ…ぼくには時計なんか必要ないのさ!」
と、こたえた。
「ワタシ、アメリカのデンバーからやってきました!ユーはハーモニカをやるんですか?
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