祈りによる世界平和運動/霊覚のひかり(23)
この霊覚のひかりシリーズでは、いままでに数多くの霊覚者が残された尊い御教えを紹介してまいります。
C・W・リードビーダー著「大師とその道」より**************************************
暗黒の力
他にも知っておいた方がよい考慮すべき事柄がある。今話したような意識の高揚時には、高所から、即ち大聖白色同胞団(ハイラーキー)や個人的な大師方や教師たちから、霊力の非凡な流出を受ける。自然界にはこの流出がむしろ奇妙な結果を生み出す隠れた法則があり、またより高くより崇高な力の大放出があるときには、いつでもそれに相応して、望ましくないエネルギーも放出されるものである。不思議に思えるかもしれないが、疑いなくそれは事実である。それは時には次のように解釈される。つまり、偉大な方々が進化の面で働かれて、並外れた祝福をお与えになるが、同時にある奇妙な均衡あるいは公正さを保つために、反対の面でも同様な力の流出をお認めにならなくてはならない、ということである。暗黒の力、黒い魔術師、影の兄弟たちについて私たちは大分聞いている。これらの者たちは、私たちの系列とは無条件に異なった系列に従っている。
それは世界の太陽系を指導しておられる、ハイラーキーに属する知恵の大師方と衝突するように働いている系列である。当然のことながら、その妨害は偉大な大師方だけでなく、つつましい門下生である私たちにも作用する。
本書ではこの者たちについて多くのスペースを割いて説明しようとは想わない。「オカルト道の話」で大分詳しく扱っておいた。そこで述べた以上に付け加えることはほとんどないが、ただ次の点に触れておこう。彼らには一つの持論があって、これを驚くべき手段で正当化するのである。ロゴスは一体化を実際には望んでおられない、というのがその説である。つまり、進化について主が意図されるところは、各個人が出来る限り高いレベルまで成長することだ、というものである。ついでながら、あなたは気がつくだろうが、そのレベルというのは―――この者たちはそれを決して認めはしないのだが―――結局高次のものではない。というのは自我を強めるように働きかけ続けることがこの者たちの計画で、一体化の世界であるブッディ界とニルバーナ界まで上昇させることはないからである。
この者たちは言う。「君は一体化への進化の兆しが見えると想っている。それがロゴスの意志であると想っている。反対に、それはロゴスが君の道の上に仕掛けた誘惑なのだ。ロゴスは君と一体になることを望んでおられない。このように区別のつかない一体化に吸収されるよう君をそそのかすようなものがあるが、実はロゴスは君の個性を主張するようにと望んでおられるのだ。」
本当にこう信じている者たちは、あらゆる点で最後まで私たちと衝突し、また大師方と衝突している。私たちは大師方に従う。間違った方向をとる者が知り得る以上に、大師方はロゴスの意志について精通しておられるのだ。何故なら、大師方はロゴスとの一体化を達成することがおできになるが、それは分離主義の主張者には実行不可能なことだからである。
それでこの者たちは、私たちに反対することになる。彼らは新会員を得ようとする。
彼らも皆と同じように、他者を自分たちの考えに改宗しようとする。そして、私たちが平均的な人々よりももう少し自分を発展させ洗練していこうとしているなら、私たちこそ彼らが改宗したい人間なのである。彼らの中のより知的な者たちの多くは、立派な苦行僧のように物質性に少しも巻き込まれていない。彼らも、人間は低きを捨て、高きを目指すという点には全く同意している。ただ彼らが目的とするのは強烈な個性であるが、それは最後には悲嘆に終わるのみである。だから彼らは私たちに影響力を及ぼし、私たちの個性を強烈にし、私たちにある微妙な自惚れを目覚まそうとするのである。それが全く無節操である彼らの信条の一部だと云うことを覚えておくべきである。綿密にして几帳面であることは、彼らには馬鹿げた、卑しい弱点であるように見えるらしい。
それで彼らは最も卑劣なトリックを弄する。
ここに私たちにとって、特別な危険の一つが潜んでいる。私たちが進歩すればするほど、もしこの影の兄弟たちが捉えさえし得るなら、私たちこそ彼らのよい餌食となるに相違ない。だが、私たちが大師の思想と完全な一致を保ち、不動の信念で非利己的な線にそって不断に愛を放射するよう自らを保てる限り、彼らは私たちを捉えることも、私たちに触れることも出来ないのである。
この暗黒の力に対する私たちの力は大師方との一体化であり、私たちの力を大師方の態度に合わせて保つことである。つまり、上からの影響力に対しては常に開いているが、私たちに影響しようとするすべての分離的媒介に対して、断固として自分自身を閉ざすことである。何であれ分離を強める傾向のあるものは、敵を利すように働くものである。
これは小さなことについても、もっと大きいと思われることについても真実である。だから私たちは、つまらない小さな嫉妬や恨みを皆捨てなければならない。彼らに降伏するたびに、私たちは自分自身を神智学の要塞の弱い個所となし、その防備を破ってしまうからである。私たちの低い性質のゆえに、プライドや恨みやつまらぬ感情の波風や、全く罪のない同胞が自分の感情を害したという気持ちに押し流されれば流されただけ、私たちは大師に対して反逆者となるのである。「こんなに転落してしまったら、大師方は必ず私たちを助けてくださるだろう。」と想うかもしれぬ。ところが、そうはしてくださらないのである。この方々は私たちの自由に干渉することはおできにならない。私たちは自分の足で立つことを学ばねばならない。その上、子守りがよちよち歩きの小さな子供を見守るように、大師方に私たちのお守りをしてもらうような世話をかけたくないのである。大師方は世の中で一番忙しい方々であられる。この方々は自我を総括的に扱っておられる。百万単位で自我を扱っておられるのであって、一人一人の人格を扱っておられるのではない。そうであっても、窮地に陥って大師を呼べば、その答は確実に返ってくるのである。
自分でやれば多分出来るのに、やらずに大師の助けを求めれば、その瞬間だけでもこの方に面倒をおかけしたことを悪かったと想うべきである。だが、本当に必要であれば、助けはやって来る。
この協会の初期の頃、まだバラバッキー婦人が生きておられた時、いろいろな面で巨大な力のある会員がいた。彼にもし黒い魔術師になる積もりがあったら、非常な影響力のある見本になったであろう。彼は時折、少々無節操となった。彼には知識に対する情熱があった。もっとインフォメーションを得るためになら、ほとんど何でも、つまり少々うさんくさいことくらいはやったであろう。彼は医者であった。そして会員の一人
を見ている時に、バラバッキー婦人がまれな力を持った透視家であることを、ある方法で発見した。このことを知ってから、彼女がさしこみを起こした時に、ある実験を彼と一緒にやろうではないかと切り出した。彼は物質界であからさまに言ったものである。
「あなたはなかなか素晴らしい力を持っていらっしゃる。もしあなたをメスメライズしてトランス状態におくことをお許し願えれば、私自身が決して達することの出来ない高いレベルにあなたは到達し、そこで現在私たちにはまだ手の届かない知識を沢山得ることが出来るはずです。」婦人はこれを拒絶した。それは全く正しいことであった。というのは、この領域は最も危険なもので、特別な状態の下に念入りな保護手段が完備している場合意外、決して行ってはならないからである。
婦人はとにかくそれを無条件に断った。医者はとても不満で、婦人の「否」という答を受け入れようとはしなかった。が、さしあたり彼は自分の道を進んだ。その夜、彼は婦人ん寝室に物質化して現れ、メスメライズするため婦人に手を当てようとしたのである。当然ながら婦人は猛烈に怒った。彼があえて押し入ったこと、婦人がよく考慮した後に断固として断ったものを無理強いしたことに対して、烈火のような激しい怒りのほ
とばしるのを感じたのである。婦人は力のある限り彼の影響力に対して闘いを挑もうとした。だが、婦人はただちに自分のメンタル・パワーが彼のに比して無に等しいこと、彼女の意志はゆっくりと、しかし確実に彼に圧倒されていることを理解した。そこで婦人は負け戦を闘っていることを知って、クート・フーミー大師に助けを求めたのである。
結果は瞬間的に生じたのみならず、表現できないほど彼女を驚かせた。前記の通り、婦人はとても猛烈な、激しい暴力的気分でいっぱいであった。婦人が大師の助けを求めたその瞬間、医者が即座に遠くへ消えて行くのを見たのである。そのこと自体は、おそらくそう素晴らしいことではなかったかもしれない。しかし、婦人を驚かしたこと、そして決して忘れられなかったことは、一瞬のうちに彼女の全感情がすっかり変わってしまったことである。怒りは去り、狂暴な感じはなくなり、消えていく医者に対して婦人が感じたことは、これほどの素晴らしい力をもった男が、そのようにしてまでこれを誤用することに対する深い悲しみであった。だからこの例のように、本当に窮地に陥った時には、助けはすぐそこにある。だが無条件にそうしなければならない限り、誰も助けを求むべきではないと想う。
自分のことではなく、他人のことを考えよう。大師への忠誠と愛について考えよう。
そして大師の影響力をあなたの同胞達に広げる事によって、どのようにしたらこの方に一番よく仕える事が出来るかを考えよう。そうすれば、あなたのところに来たいかなる素晴らしいインスピレーションも得ずに失ってしまうということなど、心配する必要はないのである。
☆世界平和の祈り 世界人類が平和でありますように
日本が平和でありますように
私達の天命が完うされますように
守護霊様ありがとうございます
守護神様ありがとうございます
☆この祈りは五井先生と神界との約束事で、この祈りをするところに必ず救世の大光明が輝き、自分が救われるとともに、世界人類の光明化大調和に絶大なる力を発揮するのです。
【五井昌久先生の紹介】
大正五年東京に生まれる。昭和二十四年神我一体を経験し覚者となる。
祈りによる世界平和運動を提唱して、国内国外に共鳴者多数。昭和四十四年、ブラジルの権威ある団体より、宗教と哲学の探究者、世界平和の為に努力し、熱烈なる運動を展開する人道的思想家としてコメンダドールの称号と勲章を受ける。昭和五十五年八月帰神される。
☆世界人類が平和でありますように