「あの時無くなった御守りは。」
昔、ひとり友達が居てね。
オレに御守りを作ってくれてたのだけど、ある時それ無くしちゃったのね。オレはその、無くしたコトも無くなったコトもショックで、申し訳なく思いながら謝ったのね。
そしたら、「キミがもう守らなくても大丈夫になったからなくなったんだよ」「また必要になったらひょこり出てくるよ」と彼女は言ってくれてね。オレはごめん、ありがとうって思った。
その友達も、もう今は無くしてしまったんだけどね。
それからも、色んなモノを幾つも無くしてきたかなあ。
それは、やっぱり無くなるべくして無くなったのか、探しても求めても戻ってこなかったんだけど。でも、彼女が言ったように、いつかはそんなモノ達も、時が来れば戻ってくるコトもあるのかな。
オレからは手を伸ばしても届かないし、触れるコトも出来ない幻のようなモノでも、いつか、そのモノから手を差し伸べてくれるんだろうか。
その時だけ、オレはそれに触れるコトが出来るのかな。 |