まず、左右のレバーをはずし、ダイアルキーを例の番号に合わせ、ほら!‥‥‥あ、あ・か・な・い。
もう一度、これはきっと荷物が片寄ったからであって、こういうときはね少しこうがさがさと動かせばいいのさ。
え、開かない?よいしょ、うーん、ほんとに開かないではないか!!
どうする、おい。‥‥‥ここは理科系の夫の出番だ。症状としては3桁のダイアルキーの部分がロックされっぱなしだ。最大でも1,000通りの組み合わせを試せば必ず開くはずだ。3桁の番号を合わせるたびに開くかどうかチェックする。一回あたり約1秒でできるとして30分もあればできるよ。得意げに妻に理論家ぶる私。
だが実際やってみると、部屋は暗いし、ダイアルはまわしにくいし、とてつもない時間がかかる。確実だが時間がかかる。
次の方法はダイアルのリングの微妙な動きから判断する方法だ。子どものころ、金庫やぶりにあこがれた?私はよく自転車の鍵やロッカーのダイアルキーを開けた経験がある。
と、うそぶいて、半ば当てずっぽうにダイアルをまわしはじめた。20分ほど立ち、半ばあきらめかけてきた。フロントからハンマーを借りるための英作文が頭の中で始まった。が、そのとき、幸運の女神が訪れた。何事も無かったように、ふっ、と蓋が開いてくれたのだ!
ダイアルの番号が始めの設定から7つだけずれていた。こんなことって、あり?
良く見ると、中の設定用のレバーが使用時の位置ではなく、設定時の位置になっている。荷物を詰め込むときに動いてしまったのか、もともとこの位置になっていたのかのどちらかだ。
人から借りたトランクなのでそのまま確認しないで使っていた。ということは今まで設定がずれなかったということ自体幸運なことだったのだろう。だが、もし当てずっぽうが当たらなかったらと思うと、あのトランクの運命はどうなっていたのだろう。