珪灰石 (Wollastonite)
Ca2Si2O6
茨城県石灰山
南指原はドロマイトスカルンを砕石・肥料石灰・研磨剤・鳥の飼料用に採掘していた採石場で、広域林道脇に採石場跡が丈の高い草むらに埋もれながら残されている。露頭前には一抱え以上ある大きな岩がごろごろ残されてはいるが、そこまで行かなくても手前の広くなったところにある砕石で探せばドロマイトや方解石、透輝石などを見つけることができた。
この標本はほぼ全体が珪灰石である。中心部分の結晶集合体が光を反射するようにして撮影したので針状結晶がほぼ平行に並んでいるのがわかると思う。
この付近には珪灰石を産するスカルンが比較的多く、ここを含めて加賀田鉱山や柊山などの産地には通称稲田石といわれる花崗岩が貫入した際に石灰岩と接触して作られた接触変成岩が露出している。

HOME