輝安鉱 (Stibnite)
Sb2S3
愛知県津具鉱山
プロピライト化した母岩の表面に輝安鉱の結晶が多数付着しているもの。
銀色金属光沢の針状結晶で、この標本ではかなり小さいが、津具鉱山の輝安鉱は結構立派な物で、伊豆の土肥金山にはここの輝安鉱の標本が飾ってある。
輝安鉱と言えば、市ノ川鉱山(愛媛県)が世界一である。
津具鉱山は金山として戦国時代に開かれた場所であるが、輝安鉱がある場所はずっと後になってから見つかったところで、粘土中に大量の金を見いだした。
ここのズリでは各種硫化鉱物を見つけることができるが、輝安鉱の他に、辰砂も採集することができる。
輝安鉱は比較的低温での晶出が確認されている。
輝安鉱は大きい結晶を作ることがあり、市ノ川鉱山の物は日本刀というニックネームが付くほどの長さを誇る。最近は中国から立派な結晶が標本として入ってきている。

HOME