紅簾石(Piemontite)
Ca2Mn3+(Al,Fe3+)(SiO)O(OH)
Alamos Sonora, メキシコ
産地名でぴんと来た人は細かいところまでよく気をつけている人だろうと思う。ここはレインボーガーネットの元祖である。
現在レインボーガーネットと言えば間違いなく奈良県行者冠岳であり、ここも既に絶産してしまったような話を聞くが、とにかく一時期大量に出回り、過飽和状態となって値段もそれなりに安くなり、そして産出が途絶え急速に無くなっていく…、無くなればオークションに出品されそれなりの値段で取引されるようになる、という一連の過程をまた経ていくのだろう。
この紅簾石であるが、針状結晶が同心円状にできていて、紅簾石でこのタイプは初めて見た。もっとも緑簾石ではごく普通に見られるので、今まで見たことがなかっただけだろうと思うが、それにしてもやはり綺麗だなぁと思う。角を見ると球状に晶出していることが解る。
白色部分は石英であるが、面白いことに石英に接している部分には必ず麦わら色の鉱物(残念ながらわたしでは鉱物種判別不能)が挟まっていて紅簾石と石英が直接触れないようになっている。

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