中沸石(Mesolite)
Na2Ca2Al6Si9O30・8H2O
Maharashtra Lonavala インド
写真の解像度が上がることは、細かいところまでよく見えてくることで、右の拡大写真の方も購入時に巻かれていた綿の繊維まで丁寧に写してくれている。っていうかそれはちょっと迷惑だが、結晶が比較的簡単にぱきっと折れてしまうので取り出さないでそのままにしている。
ナトリウムとカルシウムの割合を見ると、ソーダ沸石とスコレス沸石の間に位置し、ソーダ沸石1分子、スコレス沸石2分子の割合で結合した物になる。
中沸石は結晶面が発達しにくく、表面がざらざらしているために光を乱反射するので、ソーダ沸石やスコレス沸石よりもやや白っぽく光って見える。
針状から柱状に結晶し、それらが放射状集合をなすことも多い。結晶面が観察されるような自形のものは希。
主に玄武岩中の気孔中や、脈になっていることもあり、トムソン沸石、ソーダ沸石、スコレス沸石、束沸石などと共存することが多い。石英を始め、珪酸分の多いモルデン沸石や斜プチロル沸石などとは共存しない。
写真の標本は有名なインド産の物で、柱状の結晶がよくわかるもの。ただ、この結晶は簡単に折れてしまうため取り扱いには非常に気を遣う。標本市などでもいろいろな人が手にした物などは無惨な姿となっていることもあり、購入したいときは真っ先に手に入れてしまいたい物の一つでもある。
国内では長野県手塚や山梨県大島などが知られている。

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