苦灰石(ドロマイト)(Dolomite)
CaMg(CO3)2
新潟県飯豊鉱山
ほぼ全体がドロマイト。
国内の産地も多く産出量もあり、建材として壁材料などとして使われる。ドロマイトで検索すれば建材会社がたくさんヒットする。
方解石と一緒に産するところもあり、茨城県の南指原(なじわら)では石灰肥料に使われたり鳥の飼料になったりもした。カルシウム、マグネシウムの炭酸塩鉱物。
植物の生育に必要な主要元素は窒素、燐酸、カリ、苦土などとなっているが、肥料のラベルにはN:P:K=1:1:1みたいに書いてある。そしておまけ程度に小さく苦土と書かれていたりする。それぞれ窒素(N)は葉を生育させるためのもの、燐酸(P)は花を生育させるもの、カリ(K)は根を発達させるもの、として使われていて、じゃあ苦土(Mg)は?というと、組織を丈夫にする目的で使われるようだ。よく草木灰として灰を畑に蒔くのは苦土を土壌に補充するためである。炭酸カルシウム(石灰)分は酸性土壌を弱アルカリ性に調整するもの。作物によっては酸性土壌だと生育しないし、日本は火山国なので酸性土壌の方が多いために石灰を蒔く必要がある。蒔きすぎても石灰焼けを起こすのでいけないし、この辺の加減具合はやはり農家の方の年期というものなのだろう。
人だってカルシウムを摂りすぎると高カルシウム血漿となって障害が起きるし、マグネシウムも同様である。にがり(塩化マグネシウム)でダイエットみたいなものを放送していた番組があったが、危険この上ない行為である。しかしバランスの悪い食事をしている人は不足しているのでそちらの方が心配でもある。でもにがりを飲んだりしないように。お豆腐にお使いくだされ。

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