銅藍 コベリン(Covelline Covellite)
CuS
Butte Silver Bow County Montana U.S.A
ブルーメタリックな鉱物がコベリンで、右上に見える真鍮色の鉱物は黄鉄鉱。
ここは19世紀終わり頃に鉱山町として始まった所で、当初は金や銀を採掘していた。その後、ちょうど電化が進められていた頃で、電線用などとして銅の需要が高まり、この場所が豊富に銅を埋蔵していたことから、この町は一気に銅山都市として発展した。第1次対戦の頃には「地上でもっとも豊富な(裕福な)丘」"the Richest Hill on Earth"と呼ばれることもあったという。実際にアメリカ国内では3番目に産出量が多かった場所でもある。当時の人口がおよそ85000人だと見積もられている(現在はおよそ34000人)。他の都市から遠く離れている場所にある、もっとも大きな都市であったという。
コベリン自体はそれほど珍しい鉱物ではなく、日本国内の銅鉱山にも産出し、山梨県の増富鉱山は6角形板状結晶のコベリンがたくさん採れたところとして知られている。銅の硫化鉱物は種類が多くそれぞれ主要な銅の鉱石となっている。コベリンは銅の含有量が多く、黄銅鉱などを豊富に含む土地の上部に二次富鉱帯としてコベリンが形成されることが多い。

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