燐灰ウラン石(燐灰ウラン鉱) (Autunite)
Ca(UO2)2(PO4)2・10-12H2O
Sao Joa Do Softe, Minas Gerais, ブラジル
ウランの主要な鉱物である閃ウラン鉱から二次的に生じたもので、ウランの二次鉱物の代表である。
黄色の蛍光ペンのような色をしている。
国内では花崗岩地帯に産すが、花崗岩ペグマタイトに入って産すことも多い。
これは紫外線を当てると黄緑色の強い蛍光を発し、見つける時の手がかりになる。
かつて通産省工業技術院地質調査所が、鳥取県側の人形峠でウラン鉱物の調査を行った際に目印にされたのが本鉱であるが、花崗岩堆積物中に、もっと強くガイガーカウンターに反応する鉱物が見つかり、人形石の発見につながった(1955年)。
上の標本はペグマタイト中のもの。
雲母のようにも見えるのでウラン雲母とも呼ばれる。
結晶水を含んでいるが、保存に際し乾燥などをそれほど気を遣うことはない。
余り鉱物市場に出てこないのか、標本市では滅多に見かけない。

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