鉱物とは

  難しい定義は置いておいて、地面にある全ての岩石や砂、土壌を構成しているもののうち、
  有機物を除くものだと思ってもらえるとだいたいわかりやすいと思います。
  また、人工物も除きます。あくまでも自然環境の中で作られた無機物です。
  この中には骨(水酸燐灰石)や貝殻(霰石)なども鉱物になります。
  至る所鉱物だらけです。っていうか、もともと地球上は鉱物とガスだけでしたから。
  何億年かけてそれ以外の有機物が増えてきて、人が現れてから最近になって急に人工物も増えてきました。
  近頃は土とかほとんど見ない地面もなんか珍しくなくなってきていますが…。
  あと、植木鉢の中も土とか使わなくなってきているような時代ですが…。

  よく鉱石と言う言葉と混同されて使われていることが多いですが、
  鉱石は鉱物のうち、有用部分を対象にした場合に使われる表現だと理解してもらえるといいです。
  例えば、鉄を含む鉱物には黄鉄鉱、硫砒鉄鉱、赤鉄鉱、磁鉄鉱などたくさんありますが、
  砒素を回収する目的で稼行している鉱山であれば硫砒鉄鉱は主要な鉱石ということになります。
  簡単に言うと鉱物の中に使える部分(鉱石)が入っていると思ってもらえるといいです。

  宝石もほとんどが鉱物です。
  宝石の中では一応珊瑚、真珠、鼈甲は鉱物の対象から外れています。
  ただし有機物ですが、琥珀は鉱物に含めるとしている人もいるようです。
  それから黒曜石(オブシディアン)は火山岩の一つで岩石です。
  これは顕微鏡で見ると細かいいろいろな鉱物が見えてきます。
  先に書いたとおり、人工物は鉱物ではありませんので、合成宝石(キュービックジルコニアとか)は
  もちろん鉱物ではありません。

  ここでは主に以下の参考文献を使用しました。
   日本産鉱物種 第5版 2002 松原 聰 著 鉱物情報
   楽しい鉱物図鑑、同A 堀 秀道 著 草思社
   
パワーストーン、ヒーリングストーンについて
  
  わたしの知人にカナダでヒーリングストーン(ストーンセラピー)のお店をやっているのがいますので
  あまりはっきりとは言いたくはないのですが、要は気持ち次第と言うことだと思います。
  いろいろ儀式めいた「浄化」とかやっていたり、目的に応じて鉱物を変えたりとかしていますが、
  一番大切なのは「その石を好きになっていること」なので、
  自分のお気に入りの石があれば、それがたとえ堆積岩であっても全然問題ないと思います。

  端的に言えば、河原や海岸に行って気に入った模様の石を見つけてくればよろしいということです。
  その石に、愛情を持って接して、自分の願いをかけてあげれば良いわけで、
  そうすることによってその石を見ればまず、好きであること(お気に入りであること)、願いを強く思っていること、
  いつでも手に取ることができること、手に取れば願いを思い出すこと、によって石は応えてくれるわけです。
  簡単に言えば自己暗示です。っていうか自己暗示そのものですね…

  別にお金を出してそれぞれの石を手に入れてもかまわないし、書物に従って書いてあるとおりに実行しても
  もちろんかまいません。なかにはきちんとした保存方法を紹介しているものもありますので。
  ただし鉱物としての説明は全く不十分です。

  一番いけないのは、他人に選んでもらうことでしょう。
  ショップの人でも、一緒にきた友人でもかまわないですが、人に選んでもらったものっていうのは
  得てして愛情が薄れがちなものです。愛情が薄れた時点でその石は用済みと言うことになります。
  他人に頼るのではなく自分で選ぶことが大切です。
  もちろん気に入ったものであればなんでもよろしいです。

  なまじ横からごちゃごちゃ言われると気が散ってしまうのでカナルタイプのイヤホンをして
  音楽を聴きながら探せばよろしいです。
  「ねぇ、どれが良いと思う?」その時点で失格です。あきらめましょう。
  もっともそういう依頼心の無い人って言うのはパワーストーンに頼ったりはしないでしょうね。
  ショップの思惑通りですね。あーあ…

トルマリン効果について
  
  旧ページにも書きましたが、根拠がありません。
  よって全く効果などありません。
  最近はあまり目にしなくなってきてほっとしていますが、百貨店などには未だにこれを謳い文句に
  商売をしている業者さんがいます。大変に迷惑です。っていうかジャロに通報ものですね。
  東北大学の秋月瑞彦教授が著書{鉱物マニアになろう」(裳華房 ポピュラー・サイエンス)のなかで
  きっぱりと否定しています。
  わかりやすく解説してありますので是非読んでみてください。といっても高校生以上が対象ですが…
  トルマリン効果は、紅茶キノコ(近年では発掘!○るあ○大事典)並みのデマ、偽りです。