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撮影試行錯誤 |
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これは高倍率ズームレンズで撮影されたものです。思ったより使えます。 |
| ●単焦点はどこへ消えた 以前は、「ズームは性能が悪い」と嫌われ、また「足を使わなくなる」という理由で写真が上達しないとも言われました。 しかし、時は流れ、今ズームレンズを否定する人はほとんどいなくなり、地方のカメラ屋のガラスケースから単焦点レンズは消えました。ズームレンズは単焦点を滅ぼし、写真の質を下げたのでしょうか? ●単焦点の欠点 私も以前は、単焦点レンズで広角から望遠までのラインナップを組み撮影していました。「ズームレンズは性能が悪い」「足を使わないから下手になる」という信仰を信じていたからです。しかし、これに疑問を持ったのは、富士山を撮影した時でした。50mmでは広い、かといって、85mmでは狭いということが起こりました。しかも足場は山の斜面で、前にも後ろにも行けない場所でした。もっとも、遠景は少しくらい前後に動いたところで大きさは変わってはくれません。そして、この時から、トリミングするくらいなら、性能の劣るズームレンズで全画面使って写した方がマシなのでは?と考え、ズームレンズをメインにして写しはじめました。 このように、足場の関係で自由に場所を選べない場合や、はじめから自分の持つレンズの焦点距離など気にせず、純粋に最良のポジションを探してから写すという方法の場合は、焦点距離が合わず、トリミングを前提とした写し方を強いられます。 ●ズームレンズの性能 ズームレンズを本格的に使い始めた時、F2.8クラスの高級なものを使ったせいか性能には大変驚きました。単焦点を凌駕する性能に満足どころか自分の目を疑ったほどでした。ただ、いろいろなレンズを使っていくと不満に思うレンズもありましたが、大半は、ズームだから性能が悪いというようなことは迷信だと思いました。 いま強いてズームの欠点を挙げるなら、「ボケ」と「歪曲収差」です。どちらも、F2.8クラスの高級なレンズは問題にならないレベルですが、安価なレンズや、高倍率ズームレンズでは目立ちやすい傾向にあります。 「ボケ」に関しては、ボケの輪郭がきつい、いわゆる二線ボケ傾向が多く見られます。また、「ボケ」の形も画面周辺で半月状になり、ざわついた感じになります。 「ボケ」は円に近く、かつ、「ボケ」の中心部は濃く、外に行くに従って薄くなり、一番外の輪郭はさらに薄くはっきりしないという状態が理想です。 「歪曲収差」は画面の隅で直線が少し曲がったように写る現象ですが、高倍率ズームや、広角ズームで目立つものがあります。一般に高倍率ズームでは、超焦点側で線が内側にそる「糸巻き型」、短焦点側で外側にそる「樽型」になります。中間域では、歪曲収差は目立ちません。広角ズームでは、長焦点側で目立たず、短焦点側で「樽型」になります。 ●ズームレンズの機動性 ズームレンズの特徴ひとつにレンズ交換が不要ということがあげられます。私は、ボディを2台以上用意し、撮影中のレンズ交換をほとんど無くしています。これにより、雨、雪、海辺などの悪条件下での撮影をスムーズに行えるようにしています。また激しい気温差でも内部まで結露するのを防げます。 ●ズームは足を使わなくなるか? ズームレンズは性能的には単焦点に劣るものではないし、かなり自由の利く便利なものです。ですから、「ズームは性能が悪い」は、昔の話で、いまや迷信だと私は思っています。 それでは、「足を使わなくなる」という写真の腕にかかわる問題はどうでしょうか?これはズーミングできない単焦点だと最良の距離になる場所を探した結果もっと良いアングルが見つかる可能性があるということだと思っています。まさに「死中に活」的な発想です。確かに、ズームレンズの場合はこの可能性を捨ててしまう恐れがあります。ズームを使う上で気をつけなければならないことは、最良を場所を探す労力を惜しまないことだと思います。 ●単焦点に望むもの ズームレンズ全盛期の今、単焦点に望むことは、ズームレンズに無いものです。ズームレンズで実現できていないF1.4、F2クラスの明るさや、等倍のマクロです。「ボケ」の美しさ、「歪曲収差」のない画像は単焦点として絶対条件でしょう。ズームレンズの欠点をカバーした上で、さらなる付加価値がなければ、今、単焦点を使う理由は無いと思っています。 |