●デジタルかフィルムか?
いきなり難しい命題です。デジタルはかなりの発展を遂げ、フィルムと遜色ないレベルになっていると思います。もう、ブレという技術的問題や、モヤという自然条件の方が写りに大きな影響を与えていると思います。
もう、どちらでもいい気がしますが、私はフィルムを使っています。なぜならば、長年使ってきた「愛着」というのが一番の理由です。デジタルの、フィルム代、現像代の節約や、撮ったその場所で結果が見れる便利さも大いに認めますが、フィルムを捨てきれない私は、フィルムとデジタルの併用をせざるを得ません。しかし二種類のカメラを持ち歩き、デジタルとフィルムの両方で記録するのは苦です。よって、フィルムはスキャンしデジタル化できるという理由でフィルムでの撮影に絞っています。
では、次に他のフィルムを愛用する私の小さな理由を並べていきます。
●CCDのゴミ付着はデジタルの課題
ひとつは、一眼レフのデジタルで問題になるCCDへのゴミ付着です。これは次第に対策が施されてくると思いますが、まだ一番の課題です。一枚一枚送られるフィルムに対して、デジタルの映像素子であるCCDはカメラに固定されており次第にゴミが蓄積してくるという構造になっています。さらにCCDから発生する静電気がゴミの付着を早めるようです。
●それでも、まだ上のフィルム
そしてあと、まだフィルムの方がわずかに描写力が高いということです。富士写真フィルムのベルビア100というフィルムを約2000万画素相当のスキャナで読み込んだものと、高倍率のルーペで覗いたものを比較してみると、まだフィルムを直接ルーペで見たものの方が精細です。もちろん、スキャナもレンズの限界で1画素1画素が解像しきれていませんが、仮に解像していたとしても、まだフィルムが勝ります。すくなくとも、フィルムは2000万画素以上のポテンシャルを持っているということです。ただし、デジタル一眼も、粒状性の無いクリアな画像と、エッジ強調によるシャープさで、ぱっと見は、フィルムに肉薄する写りをします。
あと画素数だけでは計れないものに階調があり、特にポジフィルムそのものが持つ階調性はデジタルの画像をはるかに超えます。
●デジタルに比べれば遅いが、フィルムも進化している
あと、私を、フィルムに留まらせたのが、フィルムの進化です。デジタルの発展に比べれば遅い速度ですが、着実にフィルムも進化しています。より微粒子になり、フィルムで一番の問題になる退色(劣化)も改善され、富士のベルビア、アスティアでは、管理された環境下では300年という驚異的な保存性能を実現しました。
●フィルムの方が長期保存に適しているのでは
デジタルは劣化しないので半永久的に画像は失われないと思われがちですが、少し疑問に思っています。たとえばデジタル画像ファイルの形式でもっともメジャーはJPG形式も、近い将来に次世代の画像フォーマットにとって代わられるかもしれません。もちろん、10年、20年で、JPG画像が見れなくなくことはないと思っていますが、主力規格から外れている可能性が多いにありです。JPG形式ならまだ安心していられそうですが、問題がRAW形式です。メーカー毎、機種毎異なる規格のRAWデータの現像ソフトが10年後、20年後のOS上でちゃんと動作するかです。絶望的な気もします。しっかり現像し、TIFFなどの非圧縮の普及している形式に変換しておくのが良さそうです。
また、媒体の方も問題で、色素を使ったCD-Rは長期保存に向かないと言われますし(事実、私が5,6年前音楽CDをCD-Rに複製したものが聞けなくなっています)、比較的長期保存性に優れるMOでも50年と聞いたことがあります。もっとも、50年後もMOドライブが売っていればですが。
こうして考えると、デジタルはその時代、時代で、媒体や、データの形式変換を行っていく必要がありそうです。写真も数が少なければよいのですが、多いと大変そうです。
●やはり趣味ではフィルム
以上は、趣味の分野のことでしたがが、普段の記録にはデジタルのコンパクトカメラを使っています。コンパクトタイプでは、フィルムとデジタルの価格差は無くなり、性能もLか、2L程度に伸ばせればよいという考えからです。やはり、その場で見れるのが大変うれしいです。
しかし、私の妻は、写真を趣味としない一般人ですが、デジタルを嫌います。なんか不自然だと。それどころか、某量販店のフィルムからのデジタルプリントも一見しただけで見破り、その店に同時プリントを出さなくなりました。「大事な写真をあんなプリントにされたら許せない!」と怒っていました。このあたり、デジタルは癖が確かにあるのですが、フィルムにも粒状性という癖もあり、好みだと思います。もっとも、上記のように、フィルムでも、デジタル技術でプリントされる時代ですから、フィルムとデジタルの描写を比べることさえ無意味になりつつあります。コンパクトカメラにおいては、トータル的には、デジタルはフィルムを超えたと考えています。
ただし、前述の長期保存性のことも考え、大切な記念写真の場合にはフィルムも併用しています。
以上、私がフィルムに執着する理由でしたが、趣味とは「こだわり」であると思いますので、デジタルにせよ、フィルムにせよ、納得行く自分の「こだわり」を見つけることが大切だと思います。
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